メディアの支配者2009/07/06 11:32

● 読書記録
メディアの支配者  中川 一徳著
★★★★☆
『メディアの帝王といわれたフジサンケイグループの議長・鹿内信隆。フジテレビを日本一のキイ局に育て上げ、息子の春雄を後継者にした後に引退を表明。鹿内家の支配は完璧に見えた。しかし、春雄の急死、それに伴う娘婿・宏明の議長就任―グループ内部は静かに揺れ始める。そしてクーデターが起きたのだ』

力作です。メディア企業の成り立ちから個人によるグループ支配、クーデターとその後の混乱まで、膨大な量の取材・調査に基づいて書かれています。文章にも気品が漂い、著者の知的水準の高さがうかがえます。
元々フジテレビに対しては、バブル期の浮かれた空気の元凶のようなイメージがあって良い印象を持っていなかったのですが、今回さらにその感を強くしました。メディア企業は「公器」といわれますが、上層部の強欲社員と下層の浮かれ社員の集合体というのがフジテレビの実態のようです。
内容的には、一部調査結果の羅列的な、不要と思われるところがあったのが残念です。